脳幹出血からの生還②
リハビリ解禁後は自主練を含め積極的に取り組む毎日。しかし、身体は思うように動かず、かすかに開く右手、箸もスプーンも使う事が出来ない食事ストレス、神経経路は不通であり右腕の感覚がつかめず右肩脱臼に近い負傷。今までとは別物の身体に変わってしまい、喋り方や日常動作も遅いし的確にならないし挫けそうなリハビリ初期。
その時、励ましてくれたのが向かいの病室に入院されている80過ぎの奥様。とても品がよくシャキシャキ活舌も良く年齢を疑うほど。「私は退院までに病棟の端から端まで毎朝10往復することを目標にしてるの」と。聞けばご主人は数年前に他界。入院時期もあったがリハビリが嫌いで(笑)医師に指導もさぼり、筋力体力も衰えあっけない最期だったとのこと。
「あなた!リハビリは裏切らないわよ!!」
その言葉に支えられ、毎朝奥様が歩いている音で目を覚まし、その背中を追って歩き続け、入院後2週間で一人でシャワーを浴びる事が出来るようになり、リハビリ専門の転退院をすることになりました。
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